中野島ロボット

小さなロボットの自作記事を書いています。

idbox!からRostockを作る Day5 部品の購入(機械部品その1)

はじめに 3Dプリンターは3Dプリンターで印刷した樹脂部品以外にも、金属でできた機械部品や電気部品が必要となります。 最初に機械部品の入手方法と購入先の情報をについて説明します。 3Dプリンターを作るには印刷した樹脂以外の部品が必要ですが、実は3Dプリンタ-のコストの殆どは、樹脂以外の部品のコストです。 大きいものではモーターから、小さなネジまでいろいろあるのですが、この部品をいかに安く仕入れられるかで、3Dプリンタ-製作の費用が決まってしまいます。 市販の3Dプリンターのクラスが同じなら、基本的には同じような部品が使われています。 3Dプリンターに必要な機械的強度やモーターの大きさは、造形するものの重量である程度決まっており、精度や速度が同じならほとんど同じと考えて良いと思います。 それでは3Dプリンターの機械部品を大物から見て行きましょう。 ()は検索キーワードです。 1. ヘッド(E3D V6) ¥1200くらい 3Dプリンタの樹脂を熱で溶かして糸状にして吐き出す部品です。  細かい部品を別々に購入してくみ上げることもできますが、まずは E3D V6のPTFEチューブとセットになったものを購入しましょう。また、樹脂が出てくる先端部分の金属をノズルと呼び、穴のサイズは0.4mmのものを購入します。まちがっても、違うサイズのものを買わないようにしましょう。 (ノズル径を0.3㎜にすると穴のサイズが小さくなるため、フィラメントを選ぶようになるし、調整が何倍も大変になってしまいます。ノズルのサイズは、この機体の精度と強度であれば0.4㎜が最適です。) 2. エクストルーダー(ボーデン MK8) ¥600~¥1300くらい エクストルーダー(押し出し機)はフィラメントを押し出す機械で、大抵はモーターが別売りです。 デルタ型の3Dプリンターはボーデンタイプのエクストルーダーを使用します。 樹脂をどちらから引き込むかで、「左手系」と「右手系」がありますが、フィラメントの置き場所に制約がなければ、安い方でかまいません。 たまにモーター付きで¥2000くらいの出物があれば買いです。 3. エクストルーダー用ステッピングモーター(NEMA17) ¥700~¥1800 1個 エクストルーダー用のステッピングモーターはNEMA-17 の34mm厚のものが最低限必要で、できれば40mm以上の厚さのものがお勧めです。1Kgの標準的な新品のフィラメントを引っ張るには、これぐらいは必要です。 NEMA-17と言うのは、42㎜角のステッピングモーターの規格で、厚さが厚いほど力が強いモータです。 2相バイポーラというタイプものを購入します。 1.75mmの細い樹脂を挟んで、一定速度押したり引いたりするにはある程度の大きさのモーターが必要で、小さいと空回りしたり、樹脂が綺麗に押し出せなかったりします。 idbox!のエクストルーダーのステッピングモーターは厚さが47㎜でした。 4. 駆動用ステッピングモーター(NEMA17)  ¥700~¥1500/個 3個必要 駆動用のステッピングモーターは、ヘッドを3次元的に自由に動かすために、デルタ型の角にひとつづつ、都合3個必要です。NEMA-17 の 厚さ34mm以上のものが必要です。ただしこれより厚くなると、制御用の基盤の置き場所が無くなるし、これより薄いものでも動きますが発熱が多くなので、34mmのものを探して下さい。 idbox!のX,Y,Z軸のステッピングモーターもこのサイズです。 5. リニアロッド(真鍮丸棒 6丸) ¥300/1本 6本必要 リニアロッドは、ヘッドを上下させるための真っすぐな長さ400mmくらい、直径6mmの金属棒です。 三角形の各辺に二つ必要で、都合6本必要になります。 ほんとうは、ステンレスの真っすぐな専用品が良いのですが、1本1000円以上します。 長い棒から切っても良いのですが、切らずに使える長さ395㎜ 直径6㎜の真鍮製のロッドを代用しています どうしても手に入らなかったら、厚さ1mm直径6㎜のアルミパイプを探してみて下さい。 ただし、リニアベアリングでは無く、樹脂ベアリングを使う必要があります。 もちろん予算が許せば本物のリニアロッドを購入しても良いと思います。 (続く)