はじめに
とある記事で、ラズベリーパイOSのアップデートがあり、凄く良くなって、これならディスクトップPCの代替として使える(またまた~)。”ラズパイ財団の本気度を感じる”(ほんとに~)とあったので試してみました。
Chromiumが大幅アップデートで快適って・・・
記事で気になったのはRPi4は32ビット版を使っているようです。まずは32ビット版の方をアップデートしてみました。Chromiumのバージョンが70番台ら86.0に上がりました。で結果は・・・変わりません。
動画がきれいに再生できるようになるとありましたが、全然変わった印象はありません。
64ビット版では
RPi4のアップデートの手順は、端末を開いて
pi@raspberrypi:~ $ sudo rpi-update
pi@raspberrypi:~ $ sudo apt update
pi@raspberrypi:~ $ reboot
でOSをアップデートします。時間は正確ではありませんが、15分くらいでした。
これでカーネルはDebian10.6 から10.8、ラズパイOSとしては5.8から5.10に上がりました。
pi@raspberrypi:~ $ uname -a
Linux raspberrypi 5.10.17-v8+ #1403 SMP PREEMPT Mon Feb 22 11:37:54 GMT 2021 aarch64 GNU/Linux
つづいて
pi@raspberrypi:~ $ sudo apt upgrade
としてソフトウェアも更新します。Chromiumはアップデート後ではバージョンが88.0に上がりました。
バージョン: 83.0.4103.116(Developer Build)built on Debian 10.4, running on Debian 10.6 (64 ビット)
↓
バージョン: 88.0.4324.182(Developer Build)built on Debian 10.8, running on Debian 10.8 (64 ビット)
やはり64ビット版の方が32ビット版より開発が進んでいるようです。
で結果は・・・変わりません。
オプションチェックしてもハードウェアアクセラレーションがラズパイ版では効いていないようです。
ただ
検証していて気が付いたのですが、YouTubeの動画再生も720P(つまりDVD画質)までなら遅延もあまり気にならずにチラチラもほとんど発生せずに再生できるようです。しかし、1080PのHD画質になると、相変わらず画面の中央辺りにチラチラと切り替わりのラインが見えてしまいます。今時のエントリーPCで、YouTubeの1080P動画がまともに再生できないものは無いと思いますが、5年前のエントリーPCなら720pまでだったかも知れません。
元の映像が粗いアニメなら1080pでもチラチラが発生しないので、ネット端末としてなら5年前のPCの代替として何とか使えるレベルになっているのかもしれません。
それにしても
どうしてラズベリーパイの紹介記事はこうもいい加減なものが多いのでしょうか。アフリエイト目当てならお勧めしないと売り上げが伸びないので、中野島ロボットでも”ロボット制作にこれ一台!”と言いたい所で、いろいろ頑張っているんですが、残念ながら出来の悪いネット端末程度にしか動かせていません。
もしかして
他のソフトもアップデートに期待して色々試してみましたが、まだまともに使えませんでした。
・Processing-3.5.4
うごきません。
・GNU Octave 4.4.1 、5.2.0
うごきません。
・LibreOffice 6.1.5.2
バージョンが古いままです。
・Arduino IDE 1.8.13
バージョンが古いままです。XAIOのボードマネージャはまだ対応していません。
ラズパイ財団嫌われてる?
なんだろうこの扱いの悪さは?本来ならラズベリーパイOSはものすごいユーザー数がいるはずなのに、どうして有名処の超定番フリーソフトが動かないんだろうか。やはりラズパイ財団の体質が嫌われているんだろうか。または公開されていない(できない)チップの問題(バグ)があるのだろうか?
おわりに
さらにアップデート後では、UNIXベンチマークの結果が少し悪くなりました。セキュリティ系のパッチが当たると重くなる場合が多いのですが、大規模アップデートまで徐々に遅くなって行きそうです。
今回はちょっと寂しい記事になってしまいました。 ただ、RPi4でのYouTubeの動画を再生するなら720pで試して見て下さい。
おしまい
購入品情報
警告! 腕に自信のない人は手を出しては行けません。
ラズパイは甘くないな~