中野島ロボット

小さなロボットの自作記事を書いています。

週刊中ロボ187 ラズパイ400入手 気になるあの値は?

はじめに
買うつもりは無かったのですが、なかなか肝心の情報がネットから得られないので、自分でラズパイ400(RPi400)を購入して確認しました。

f:id:nakarobo:20220219151350j:plain

手順
丁度64ビットOSの正式版がリリースされたので、合わせて確認しています。OSは最新のものをラズパイイメージでマイクロSDカードに書き込みました。
OS:Raspberry Pi OS(64bit) Debina Bullseye with the Raspberry Pi Desktop

確認その1
RaspberryPI 400 で気になっていたのは、電源オフ時の待機電力です。
まずは電源オンした場合を測定してみます。

f:id:nakarobo:20220120085709j:image

おっと2Wです。ラズパイ4Bは3Wなので、2/3に減っています。CPUのリビジョンが上がって、動作クロックが上がっているので、減っていると思いませんでした。
2Wと言うのは、ラズパイ4Bの電源オフ時の消費電力と同じで、リビジョンが上がってさらに省エネになった感じです。これはちょっとうれしいです。

続いて、気になっていた電源オフ時の消費電力を測定してみます。

f:id:nakarobo:20220120085956j:image

何とゼロワットです。まあ実際は少しは流れているんでしょうが、RPi4Bの場合は電源オフでも2W消費しているので、どうしても電源スイッチが必要になりますが、これなら途中のスイッチは必要ありません。

確認その2
RPi400は電源のON/OFF操作がキーボードからできるようになっています。
電源をオンにする時は、2秒程F10キーを押すと起動します。
電源をオフにするときは、Fn+F10キーを2秒押しで、自動シャットダウンします。
RPi400とラズパイキーボードとの違いは F10キーが 電源マークになっている事です。こっちがラズパイ400

f:id:nakarobo:20220219152051j:plainこっちがラズパイ日本語キーボード

f:id:nakarobo:20220219152202j:plain

確認その3
リアルタイムクロックは相変わらず搭載されていませんでした。また、電源オフ時も時計は保持されていません。電源オフ時も電源スイッチが押されるのを監視しているのでしょうから、時計も保持されていたらいいのにと思っていたのですが残念です。
ですが、常にネットワークにつながっている場合はあまり問題ないかもしれません。それにリアルタイムクロックは後付けできるので、まあ良しとしましょう。

確認その4
ちなみにRPi400の重さは375グラムでした。とても軽いです。

f:id:nakarobo:20220219152633j:plainRPi400とモバイルモニター、モバイルバッテリーがあれば、1Kgを切るラズパイノートの完成です。

不具合レポート
OSも新しくなって動作も軽快になっている感じで、なかなか良さそうです。
しかし、そこはラズパイなので甘くないです。おすすめソフトウェアを利用している限りは特に不具合はありませんが、新しいBullsyesはまだまだバグがテンコ盛りで、ソフトも正しく動かないものが多いですが、OpenGLドライバも正式版がリリースされ、ブラウザ(Chromium)のバージョンも95に上がっており、ハードウェアアクセラレーションをオンにしなくても、Youtube が1080動画が再生できるようになっています。

おわりに
ハードウェア的には1歩前進、ソフトウェア的には2歩前進1歩後退といった感じです。ただ消費電力は確実に低くなっているので、これでインターネットボックス的に常時電源オンで使えます。新しいOSのBullsyesについては、多少の問題もありますが、まずまず使いやすくなっています。徐々にレポートして行こうと思います。
ロボット作成用としては、CuraとArduino IDEが初めから日本語を認識して正常に起動します。なんとなく脱Windows化が進んで来ました。

おしまい

購入品情報
ラズパイはどこも品薄で今すぐ買えるラズパイはこのRPi400だけです。

ちなみに中野島ロボットはもう一台買いました。
RTCはこれを購入して搭載しました。レポートはそのうちに。

参考

www.raspberrypi.com

fabcross.jp

Raspberry Pi 400は、コントローラーチップにHoltekの「HT45R0072」を搭載。 キーボードのFn+F10キーを2秒押すとOSを安全にシャットダウンでき、F10キーかFn+F10キーを押すと再起動できる機能を備える。

コントローラーチップはUSB電源が接続されるとパワーが入り、システムが切られるとキーボードをスキャンするカスタムファームウェアが用いられている。F10キーかFn+F10キーが押されると、GLOBAL_ENピンを介してPMU(電源管理ユニット)チップが起動する。

あるいは、システムのブート中でRaspberry Pi OSが動作中にFn+F10キーが押されると、0x66 USB HIDメッセージがLinuxカーネルに送られ、コンピューターのシャットダウンが命令される。Linuxは動作中のアプリケーションをすべてシャットダウンし、ACKメッセージがGPIOピンを介しHoltekチップに送られ、PMUの電源オフを命令する仕組みになっている。

https://www.holtek.com/documents/10179/116711/HT45R0072v100.pdf