中野島ロボット

小さなロボットの自作記事を書いています。

週刊中ロボ143 ラズパイを少し快適にする Chromiumの自動起動

はじめに
前回少し寂しい記事になってしまったので、RPi4を少し快適に使う方法を記事にしておきます。

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ラズパイの起動は速い
RPi4の起動は速く、電源オンから10秒ちょっとでディスクトップが起動してきます。BlueToothを使わないならサービスを止めて(ディスプトップからオフにするだけでは駄目です。)、無線LANを使わなければそれも止めて、アップデートサービスも止めると7秒くらいに高速化することができるのですが、全部使いたいのでここには手をつけていません。

遅いと感じる原因
いつもは起動後にまずブラウザ(Chromium)を手動で立ち上げていたのですが、Chromiumの初回起動は時間がかかりますが、一度起動すると電源を落とさなければ、次回起動時は速くなるのです。RPi4はスリープが無く消費電力が大きいので毎回利用後はシャットダウン後に電源を落としています。ここが RPi4が特に遅と感じる原因でした。
そこで、電源ON後ディスクトップを開くと Chromiumを自動起動するようにしてみました。


Chromiumを自動起動に設定するには
RPi OSの場合は、ディスクトップに入った後にプログラムを自動起動したい場合は、

 /home/pi/.config/autostart

フォルダの下にそのプログラムのディスクトップ設定ファイルを作成することで、自動起動させることができます。
最初は LXInput 自動起動 の設定ファイルだけが登録されていると思いますが、ここにChromiumのディスクトップ設定ファイルを登録します。

簡単なのはアプリケーションメニュー(ラズパイマークをクリックして表示されるメニュー)に登録されているChromiumのディスクトップ設定ファイル

 /usr/share/applications/chromium.desktop

を自動起動フォルダにコピーしてくれば完了です。
端末からコピーを実行するには以下のとおりです。

pi@raspberrypi:~ $ cp /usr/share/applications/chromium.desktop /home/pi/.config/autostart

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ちなみに .config フォルダは 隠しフォルダなので、上記のように表示するには、フィルマネージャの 表示(V)−>隠しファイルを表示する(W)  にチェックを入れる必要があります。

 

もうちょい
ですがこのファイルは言語設定等いろいろ肥大化しているで、Chromiumの起動コマンドをいろいろ試してみることを想定して、シンプルなファイルを作ってみました。


Chromium.desktop

[Desktop Entry]
Version=1.0
Name=Chromium Web Browser
Name[ja]=Chromium ウェブ・ブラウザ
GenericName[ja]=ウェブ・ブラウザ
Comment[ja]=インターネットにアクセス
Exec=/usr/bin/chromium %U --disk-cache-dir="/dev/shm"
Terminal=false
X-MultipleArgs=false
Type=Application
Icon=chromium
Categories=Network;WebBrowser;
MimeType=text/html;text/xml;application/xhtml_xml;application/x-mimearchive;x-scheme-handler/http;x-scheme-handler/https;
StartupWMClass=chromium
StartupNotify=true

少しでも速くなるように、Chromiumの起動時オプションを追加しています。ただ体感はできないです。(キャッシュをラムディスク上に作成するのでフラッシュの寿命を伸ばす効果がある”おまじない”として追加しています。)

 

ほんとは
起動時にウィンドウを最小状態で起動したいのですが、--no-startup-window オプションは効かないようです。Chromiumを直接起動するのでは無く、シェルプログラムから起動すればできると思いますが、シンプルではなくなるのでここまでにしています。

 

ちなみに
Chromiumのパフォーマンスが大きく改善するのは 89.0かららしいのですが、2021/3/20時点では、RPi4のChromiumは88.0なので、期待して待ちましょう。(実力があれば自分でコンパイルしてコミュニティに貢献するってのもある。)

 

おわりに
この辺りはWindowsだと、よく使うプログラムが速く起動できるように色々とおせっかいな機能があるのですが、RPi4にはありません。ただ起動時の10秒が20秒になったところで、あまり遅いとは感じないものです。それよりも、電源入れて20秒でブログが書けるなら、あえてスリープはいらないかもしれません。
ちょっと(いやけっこう)快適になりました。 
  

おしまい


購入品情報
持っていない人はそろそろ買ってもいいかな〜

電源オンから20秒で起動するブログ専用端末化しています。