中野島ロボット

小さなロボットの自作記事を書いています。

週刊中ロボ65 忘れられていた? その2

「はやぶさ」つながりでちょっと気になった、ミネルバ2を調べています。

 

気になる不具合

「ミネルバ‐II2」の気になるのは不具合の内容で、どうやらテストでは正常だったのですが、「はやぶさ2」に乗せてみたら、データ系の調子が悪くなってしまったそうです。通信系は正常なのですが、電源を投入してもリセットが上手くかからないようです。

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news.mynavi.jp

不具合原因を解析する時間がないのでそのまま搭載して打ち上げとなったようです。
何度か電源の再投入を行ったようですが、復旧しないようです。

 

希望はある
親機である「はやぶさ2」から切り離されると、「はやぶさ2」からの電源供給が断たれて、「ミネルバ‐II2」の自身の電源系に切り替わるので、正常復帰する可能性もあるそうですが、そこからミッションが正常に開始できるかは難しいのかもしれません。
ロボットを作っていても、電源系の不具合って以外とよくある現象で、PCと接続しているときは上手く動くのに、電池に切り替えると電圧不足で動かなかったりします。また、逆にモーターを使った場合は、電流が足りなくてUSBの安全回路が働いてリセットがかかったりします。
たぶん地上に試験用の「ミネルバ‐II2」が残っていると思うので、不具合原因を特定しようと色々やってみたんですが、再現できないんでしょうね。

 

できれば

折角遠くまで持って行ったんですから、少しの希望しかなくても、投下して欲しいですね。「ミネルバ‐II2」を投入するには、もう一度「りゅうぐう」に接近する必要があるので、「ここで失敗したらどうしよう」と弱気になるのも分かる気がします。

通信系が生きているなら、切り離されて自立モードに移行したことは判かると思うので、できれば投入してもらいたいですね。

すくなくとも、持ち込んだ探査機(ローバー)全てを目的地に投入するという、「運び屋」としての「はやぶさ2」の使命は果たせると思うのですがどうでしょうか。

 

 

学生たちは今どこに 

宇宙開発は時間がかかるので、「ミネルバ‐II2」を作った大学の学生達の殆どは、もうとっくに卒業して就職しているんじゃないでしょうか。今回自分たちが作った探査機が放出もされないのはちょっと寂しいでしょうね。JAXAの人は次があると思えるかもしれませんが、学生達には次は保証されていないし、日本の開発予算ではそんなに多くの学生を宇宙開発で養っては行けないので、地球に帰還する前に宇宙空間に放出でも良い気がします。(デブリになるからだめか!)

最悪通信系のみでも生きていれば、実際に自立モードになって動いているとか、カメラで見たら太陽光が反射していて投入位置がわかるとか、宇宙灯台(ビーコン)として使用できるとか、なんらかの利用方法はないものでしょうか。

 

「りゅうぐう」での最後の一仕事

「はやぶさ2」は「はやぶさ」に比べて、これまで順調にミッションを達成して来ているので、この「りゅうぐう」での最後の一つは、JAXAの人にとっては頭が痛いでしょうね。”いや~データが取れようが取れまいが、全然問題なく、放り出しますよ”ってぐらいに考えているかもしれませんが。

 

つづく

 

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はやぶさを題材にしたこんな本もあるんですね。(中野島ロボットは買っていません)

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