中野島ロボット

小さなロボットの自作記事を書いています。

週刊中ロボ62 突然ですが「はやぶさ2」を作ります! その10 モデル修正

最近話題のはやぶさ2を印刷しました。綺麗に印刷できるまでのモデルの修正方法を書いて行きます。

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 今回

「はやぶさ2」の最初の印刷の失敗から、モデルを修正して行きます。

まずは分割位置を見直します。最初に考えたのは、本体、イオンエンジン、左右の太陽電池パネルの4分割でしたが、いろいろと上手くいきませんでした。

 

太陽電池パネルの分割について

このくらいの小ささになると太陽電池パネルを別にして差し込む構造を印刷するのはちょっと困難です。太陽電池パネルのステーは1mm四方なので、本体側には差し込むための、1.2mmの四角い穴が開いている必要があります。ですがこのサイズになると、フィラメントがはみ出してしまうので、穴がふさがってしまいます。塞がった1.2mmの穴を硬いPLAに四角に開けるのは至難の業です。

この小ささの穴を開けるには、穴を丸にしてドリルで開けるしかありません。しかしそうすると今度はステー側を綺麗に1mmの丸棒に印刷する必要がありますが、それもまた困難です。

そこで
太陽電池パネルは本体と一体で成形する事にします。また太陽電池のステーがベットにベッタリ貼りついていると、どうしてもベットからはがすときに折れたり、曲がったりしてしまうので、ステーはベットから少し浮かせることにします。細すぎて折れそうだったステーも太くしておきます。もとは断面が1mmの四角形でしたが、縦を1.5mmに増やして強度を上げました。

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ここがポイント! ブリッジは5mm

ステーを浮かせるには、フィラメントをブリッジする事になります。ブリッジとはちょうど橋のように空中にフィラメントを渡す造形の事を言います。当然支えは両端しかないので、長い距離ブリッジさせることはできず、途中で切れたり、垂れたりしてしまいます。フィラメントの糸引き具合にもよりますが、綺麗にブリッジさせる事ができるのはせいぜい5mm程度です。
「はやぶさ2」の場合は、ちょどステーの中間に補強のステーがあるので、これをベッドまで届くように伸ばして、ブリッジの距離を5mmに抑えました。

 

イオンエンジンの分割について

イオンエンジンで分割したのは「はやぶさ」シリーズのイオンエンジンは、4つの丸いノズルで構成されています。これを縦方向に印刷するには、ベッドから伸びるサポートが必要になります。なのでサポートが要らないように、ノズルを上を向けて造形したかったのです。分割したノズル側はまずまずの造形だったんですが、本体側の開口穴の上が垂れてしまい、綺麗にイオンエンジンを押し込むことができませんでした。また今使っているのが、硬いPLAカーボンフィラメントなので、カッターで削ったり、やすりをかけたりするのが困難です。

そこで
イオンエンジンも本体と一体成型する事にします。そうするとサポートが必要になるのですが、イオンエンジン全体を実際より薄くし、ノズル部分も大きくすることで、サポート無しでも垂れずに印刷できるように変形しました。

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ここがポイント! 薄く大きく

大きいモデルだと、ちょっとしたバランスの違いが気になりますが、この小ささになると、四角い土台に4つの丸がついていれば、一度「はやぶさ」を見たことがあれば、[イオンエンジン]と認識できます。薄くても四角い土台に、低くても4つの丸があれば、それはもう立派なイオンエンジンです。
ノズルを円柱で無く円錐としてサイズを大きく変更し、実際に下から造形して行くと、最初の一点は多少垂れても上に行く程綺麗に造形されて行きます。最初のたれた部分を削る事で、綺麗に表現できるようになります。

 

つづく

 

購入品情報

ちなみに カラー3Dプリンタと言うものがありますが、インクでは金属光沢は表現できません。2Dでの画面や写真は光っているように見えますが、あれは光の加減を金属光沢があるかのように徐々に変えているだけなんですね。なので、3Dプリンタで金属光沢を得るには、金属質フィラメントを使う必要があります。

 中野島ロボットが買っているのはこの金色フィラメントですが、太陽電池パネルを本体と一体にしてしまったので、出番がないかもしれません。

ちょっと色味がちがいますね。こっちの方がよさそうです。

 1Kgのものもあります。