中野島ロボット

小さなロボットの自作記事を書いています。

週刊中ロボ262 シャープペンシルのグリップ修理

今週のお題「一生モノ」

はじめに
カーボン調のお気に入りのシャープペンシルの持ち手のゴム製グリップが、ボロボロになってしまいました。なので3Dプリンタ―を使って修理を行いました。

このカーボン調のシャープペンシルは子供が初めておこずかいで誕生日のプレゼントとして買ってくれたもので、私にとっては思い出の品です。どの柄が良いのか聞いてきたので”カーボン”と答えて、その時は自分用を買ったのかと思っていたのですが、後でプレゼントされて驚いた記憶があります。

計測
まずは精密ノギスで各部の計測を行います。

持ち手の部分は、長さが34mm太さが7.6mmくらいのようです。

先端でねじ止めされているだけでした。円筒形をくり抜いてグリップを作ればよさそうです。

モデリング
いつもの MS 3D Builder でモデリングします。丸を半分に切って引き延ばして34mmの長さで切って、内部をくり抜きます。

円筒形の前後をガタが来ないように補強したらモデリングの終了です。

印刷
3Dプリンタでテスト印刷してみて、モデルの微調整を行います。

持ち手は柔らかいTPUフィラメントで作成することもできるのですが、最終的にはカーボンPETGフィラメントを使用して印刷しました。PLAでは割れるし高温で溶ける心配がありますが、PETGなら耐久性も十分です。

グリップ感を出すために0.3mmで積層しました。積層痕が丁度グリップが効いて良い感じに仕上がりました。写真ではヘッドが動いた面を見せていますが、裏側はきれいなのでコーティングせずにそのまま使用してみます。元はカーボン調のシャープペンシルでしたが、これで本物のカーボンシャープペンシルにグレードアップしました。

おまけに
消しゴムキャップをなくしてしまっていた多色ボールペンのキャップもついでに作成しました。

こちらは積層痕を出す必要が無いので、0.1mmで積層しました。PETGフィラメントはPLAに比べると柔らかいので、キャップなどパチンとはめる部品を作成するのにも向いています。

おわりに
一生ものと言っても値段では無く、思い出だったりするのですが、これでもう少し思い出を未来に連れて行くことができます。

おしまい

Amazon情報
値段が安く太目で書きやすいカーボン調のシャープペンシルです。本物のカーボンは使用していません。

名入れサービスもありますね。

 多色ボールペンは持ち手の部分が本物の木でできているちょっと高級品です。

フィラメント
今使っているカーボンフィラメントは欠品になっていますが、これを買っています。

カーボンフィラメントはどの程度カーボンが混ざっているかで違いがあるのですが、明記されているものは少なく、SainSmartの物はカーボン含有率10%だそうです。

こっちもよさそうですね。