中野島ロボット

小さなロボットの自作記事を書いています。

週刊中ロボ46 PETGカーボンフィラメント 結論

ずっと気になっていたPETGカーボンフィラメントを遂に購入しました。自作の3Dプリンタ Rostock Nanoで確認しています。

   

定番のRook

おなじみのRookを50%のサイズで印刷してみました。

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 こちらもまずまずです。

ただし印刷中にエクストルーダーからカンカン音がしていたので、フィラメントが詰まる前兆かもしれません。温度が低すぎるか、リトラクト量が少ないのかもしれません。今は、リトラクト速度20mm/sec、リトラクト量 2mmですが、このフィラメントは粘りがあるので、モデルによってはもう少し設定値をを上げた方が良いかもしれません。

 

もどって

28BYJ-48を印刷してみました。一見造形は綺麗で、強度も十分にありますが、持った感じは少し軽く、やはりこのくらいの厚い造形物になるとフローが90%では少し足りないようです。

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フローは94~95%程度が良いのかもしれません。

 

決定

0.5mmノズルでのPETGカーボンの標準設定は以下の設定とします。

フィラメント径 1.75mm

フロー 94%

温度 210℃

品質 0.3mm

速度 30mm/sec

インフィル 30%~50%

あとは、造形物によって多少調整して行きます。

 

結論

カーボンブラックのカッチリ出力される夢のフィラメントではありませんでしたが、PETGカーボンフィラメントの特性が判りました。

左がPETGカーボン、右が導電性PLAフィラメントの造形です。

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PETGカーボンの方はノズルが0.5mmである事と、冷却が少し足りない事を考えるとまずまずの造形精度だと思います。

慣れてしまえば、強度が高く、粘りもある良いフィラメントです。絶対的な硬さよりも粘りや強度を優先する部分に使うと良いと思います。PETGの強度にカーボンの硬さが合わさり、構造材としては手持ちのフィラメントでは最強です。

 

という事で☆☆☆☆ です。
星を一つ減らしたのは、やはり少し色が期待していたほどマットな黒では無く、グレーだったので、理想のフィラメントのために、星を一つ残しておきます。

色が少しグレーなのが気にならないなら、☆☆☆☆☆ です。

 

おわりに

PETGカーボンフィラメントはロボットの骨格用の構造材として使えそうです。また、今年の目標の一つである飛行機械の軽量で強度のある構造材としても使えそうです。自作のデルタ型 3Dプリンタ Rostock Nano の部品をこれに変更して高精度化(これも今年の目標)も可能かもしれません。

なにより「カーボン」、「CARBON」と響きだけでも、ちょっと未来的で夢があります。 

 

おしまい

 

購入品情報

PETGカーボンフィラメントです。構造材におすすめです。