中野島ロボット

小さなロボットの自作記事を書いています。

週刊中ロボ132 今年の最大の発見は・・・

お題「#買って良かった2020

はじめに
中野島ロボットのロボット制作においての2020年の最大の発見は、

”サーボホーンが3Dプリンタで作れるようになったこと!”

 です。

サーボホーンって
中野島ロボットのロボットは、動かすのに小さなSG90というサーボモータを使っていますが、サーボモータの回転軸から力を取り出すのがサーボホーンという小さな部品です。

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サーボモータには標準で何種類かのサーボホーンがついていて、それを自分の工作物に選んで使います。SG90や互換のサーボモータには、普通は三種類のサーボホーンが付属しています。

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あまるよね
サーボホーンは三種類ついて来ても、使うのは一種類なので、使わなかった二つがあまることになります。一度取付に失敗してしまうと、他の二つを加工して使うことになるのですが、微妙に大きさが違うんです。また、メーカー間や似た大きさのサーボモータでも互換性が無いので、純正同士であっても、年式が違うと合わなかったりするので、混ざってしまうとサーボホーンの絵合わせをすることになります。

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なので、取り付ける時には一発で決めなければならないので緊張するし、その後余ったサーボホーンも捨てられないし、サーボホーンはたまる一方です。


止めるための工夫
サーボホーンを造形物にどう固定したら良いかは、はなかなか正解がありません。ねじ止めしたり、巻きこんだり色々な造形を2年くらい試していました。今まで発表したロボットは長さ4mmのタップネジを用いています。
ですがこのサーボホーンを造形物に止めるため、M2やM1.5と言った短い6mmや8mmといった極小ネジや、 長さ4mmの極小タップネジは一般的ではなく、ホームセンターでも探すのが大変で、大きなところでしか置いていません。

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一番下が今回のロボット用に作成したもので、サーボホーンと足が一体化しています。

柔らかさが違う
サーボホーンは毎回素材の厚みが違います。それが柔らかさの違いにつながります。また、サーボホーンの外径も微妙に違うので、大きめのサーボホーンを止めるためには造形物をそれに合わせて作る必要があり、必要以上にガタついたり固定が柔らかくなる事になります。

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中野島ロボットのロボットは、手足の”しなり”=柔らかさを使うことによって、強度をもたせたり、移動に”バネ”として使うような造形をしているので、サーボホーンの違いが余計気になるのです。
それを吸収するために、ソフトで補正を入れなければならなかったりします。


そんなこんなで
今年後半に発表した4軸ロボットの「Nano4駆」は、初めてサーボモータ付属のサーボホーンを使わない設計になっています。サーボモータに直接3Dプリンタで印刷した”足”を取り付けているんです。それを可能としたのがPLAカーボンフィラメントなのでした。
買ってよかったものはカーボンフィラメントです。
(実は買ったのは去年なのですが、今年になってロボットの部品に使い始めました。)

あっ!?でもサーボホーンが余計に余ることになってしまうな。あと印刷物が黒くて映えないと言う問題がある。

 

つづく

 

おすすめ購入品情報

1.SUNLU PLA炭素繊維プラス フィラメント 3600円くらい
ほんとはコレが欲しかったのですが、品切れだったので同じスプール形状のものを購入して使っています。 

ふつうのフィラメントより1000円位高い値段です。カーボンフィラメントは少し高いですが、サーボホーンが作れるとなると、その価値はあります。

 

2.AiFande カーボンファイバーフィラメント 4500円くらい
カーボンフィラメントも取り扱いが増えてきましたが、どれくらいカーボンを含むのかは公開されていない場合がほとんどです。これは明確に20%含むと書かれています。

 

3.PxMalion 炭素繊維フィラメント 3800円くらい
カーボンファイバーフィラメメントといっても、混ぜるカーボンによって違いがあるそうです。 

これは短繊維と言っているのと、コメントに出来上がりが違うというのが気になっています。