中野島ロボット

小さなロボットの自作記事を書いています。

週刊マイ3Dプリンター 「idbox!の落とし穴」 おわりに

つづき

 

(!)これはマイ3Dプリンターの初版に関するもので、再販版では修正されているかもしれません。

 

 

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7・Repetier-idboxが良く落ちる件 55号 No.8 

Repetier-idbox!は、そもそもWindows10 に対応していないし、良く落ちる。

兄のBS01とおなじ、Repetier-hostをダウンロードして使う。idbox!の設定を移植し、調整すると印刷がすごく早くなる。 

 

なぞ解き

Microsoft社がWindows7以降のOSをWindows10へのアップデートへ誘導したため、急激にWindows10への移行が進み、ソフトの寿命が追いつかなかった。

別にディアゴスティーニの責任では無く、早く移行した方が幸せになれます。

 

参考: idbox!からRostockを作る Day4 部品の印刷

  

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8. Autodesk123D Design がダウンロードできない件 全編

 Autodesk123D Design が提供中止となり、ダウンロードもできなくなっている。

AutodeskはFusion360への移行を進めているが、32bit OSに対応しておらず、うちのパソコンはほぼ全滅となっている。作成したモデルの救済策もない。

 

Windows10標準の3D Builderを暫く使って(これもいつMicrosoftが提供を中止するかわからないので)、フリーのCADを探すことにする。

3D Builderのファイル形式の3MFは、Paint3Dでも使われているOpenなものなので今後も安心です。

 

参考: idbox!からRostockを作る Day3 モデリングのしかた

 

なぞ解き
Autodesk社の方針変更を読み誤ったため。モデルデータの変換方法も不明となっている。Fusion360はネットに権利を預けるようなものだし、ユーザーの著作物をないがしろにするAutodesk社に個人情報を提供できないし、信用がおけない。

 

無料であっても自分が作成した3Dデータ等の著作物を提供するのであれば、責任ある行動が必要で代替策が無いとなると、個人ユースではAutodesk社の製品は怖くて使え無い。

 

消されないようにMicorosoftのストアに行き、3D Builderのいいね!を沢山押しておこう。

 

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9. 印刷物の大きさがおかしい。 本編記載なし

idbox!で長さ10cmの5mmの角棒を印刷計ってみるとすぐわかるが、idbox!はX,Y軸が実寸より小さくなるくせがある。Z軸はきっちりしている。

 

ディアゴスティーニによると、1cmで0.15mm程度造形がずれても仕様の範囲だそうだが、10cmで1.5mmずれたら、穴位置が合わない。 

 

造形時にX,Y軸を 1.0083に設定すると、実寸に近い大きさで出力されるようになる。

(最終的にはFWを変えて調整するが、それはまたの機会に。)

 

画像

 

なぞ解き
idbox!はご先祖からベルトを変えているようですが、ファームウェア上の数値がご先祖様と同じ設定になっているので、ファームウェア上の数値を変更し忘れたのではないでしょうか。

造形物が一回り小さくなるという事は、綺麗に見えるという事でもあるので、分割造形しないのであれば、そのままの方が良い場合もあります。

 最終的にはファームウェアを変えると思いますが、まずは、Repetier-hostの設定を変えて回避しましょう。

  

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10.注意! ネット上のちょっと?な改造記事 本編記載なし

 以下試したけど、ちょっと?だった部品です。

 

 Z軸底板 NG 調整するのはそこじゃない

 Z軸天板 NG エクストルーダーの逃げが無い

 プーリー隙間調整シム NG 目で見てベルトがプーリーの真ん中を通るように調整した方がまし

 ガントリーへの追加リング NG いる?

 冷却ファンカバー ほとんど NG 

冷え過ぎてヘッドの温度がABSの必要な温度230℃まで上がらなくなる現象発生。

 

 etc.

 (これはかなり厄介だった。なにせ印刷して確認して初めてわかるNGさ)

 

なぞ解き

似ていても、idbox!はBS01とは少しずつ違うため(特に板厚)、BS01の改造部品が使えなかったりする。

そもそもZ軸が正しく調整されていないidbox!で、X,Y軸のサイズを調整せず、ヒートベッドも装備していないとネット上の部品の造形は無理だと思う。

それでもトライする人はまずは、Z軸を調整し、サイズを確認してから、心してトライして欲しい。

 

一方、idbox!-Wikiにある部品や、FaceBookの記事はとても参考になった。

これは後日改造編でレポートします。

 

 

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11.その他

アクリル部品の割れ 2号

もしアクリルにひびが入った場合は、アクリル用の接着材で修理するとありますが、せっかくの3Dプリンターなので、壊れた部品を自分で計測してモデリングし印刷して使いましょう。 

(2号を開封した時に部品が既に割れていて、焦ってAmazonですぐにポチったが。。。 これはのちにヒートベッド化するときに、金属製に変えるので直ぐに不要となったのだった・・・・・)

  

ネジのゆるみ止め

締め忘れが無ければ、ネジは簡単には緩まないので、ゆるみ止めはとりあえず不要です。

但しクルクル回っているX,Y軸のネジは、説明通りでは十分に締め付けられないため、造形中に緩んできました。

 これは二本のプラスドライバーを使って、両側から同時に締め込めばきっちり止まります。全部で4か所です。

  

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おわりに

 再刊行版もそろそろ組みあがってきているようなので、急ぎ調整に関する部分のみアップしてみました。

  

ここまでの調整した時点での、idbox!のスペックをディアゴスティーニの基本スペック元に修正してみました。

参考: https://deagostini.custhelp.com/app/answers/detail/a_id/513/related/1

 

【本体】

本体サイズ:幅:250mm、奥行:250mm、高さ:275mm

重量   :約5kg

造詣方式 :熱溶解積層法

 

【造形】

最大造形サイズ:150(幅)×130(奥行)×100(高さ)mm 

(ただし、テーブル固定用のクリップは、ヘッドが当たらない位置に取り付けて下さい。)

ノズル径:0.4mm

積層ピッチ:(0.1mm)0.2mm-0.3mm (推奨積層ピッチ0.2mm)

      ※0.1の印刷にはオプション(ガラスベッド)が必要です。

造形スピード:最大100mm毎秒 (推奨造形スピード 20mm-40mm毎秒)

      ※推奨スピードは出力物によって変わります

推奨フィルレート:25%

フィラメント:PLA、PETG、TPU、(ABS)  各1.75mm

PLA:自然(トウモロコシやサトウキビなど)素材で、出力物は光沢と硬さがあります。

PETG:光沢があり、透明感のある素材です。ホット用のPETボトルのような素材感です。

TPU:硬質ゴムに似た柔らかい素材です。腕時計の樹脂ベルトのような素材感です。(造形速度を落として印刷します。)

  ※ ABSの印刷にはオプション(パワーアップ編)が必要です。 樹脂で研磨・塗装が容易です。

 

ここまでの「落とし穴」を回避していれば、idbox!は3万円の中華製プリンタや他の格安プリンタを十分超える性能になっていると思います。(価値観で言うと4万円位かな~)

  

そのうちプチ改造編を行います。(買って付けただけのものもありますが)

少し改造すると、idbox!の潜在能力が発揮され、価値観もぐっと上がります。

 

おしまい