サイコパス(PHYCHO‐PASS)というアニメーションの中の小道具、「ドミネーター」の音声再生機能を作ります。超音波スピーカーを試して見ます。といっても原理だけです。
矩形波(40)とサイン波の合成波形
圧電スピーカーの指向性
圧電スピーカーの特性を見ると実は20KHzまで特性が伸びています。20KHz以上は可聴周波数では無いのでデータシートには記載されていませんが、40KHzくらいまでだらだら伸びていると思ったのですが、前回の実験では40KHzは発振できませんでした。
しかし、20KHzといえばほとんどの人には聞こえない周波数で、超音波の入り口です。
つまり、40KHzでは無く、20KHzで圧電スピーカーを駆動すると超指向性スピーカーが構築可能かもしれません。
では、実験をしてみます。
これは簡単で、超音波スピーカー用の波形を、発振器の周波数を下げながら再生すれば良いはずです。
1.まずは超音波スピーカと同じ周波数で再生してみます。
→全く聞こえませんでした。これは予想通り
2.次に周波数を半分に圧電スピーカーを駆動すれば、500Hzの音が聞こえるはずです。
→ ほとんど聞こえません。ちょっと予想外
3.次に搬送周波数を半分にして圧電スピーカーを駆動します。つまり搬送周波数を20KHzとして、1KHzの音声を再生させようというものです。
→ おぉ♪(ノ)’∀`(ヾ) 聞こえる。
小さい音量ですがちゃんと鳴っています。
考察
周波数を変えてみて判ったのは、今使っている秋月電子で購入した村田の圧電スピーカー(PKM13EPYH4000-A0)は、周波数特性は連続的でないということ。
たとえば普通の矩形波を周波数を変えながら発信させると、1KHz、2KHz、4KHzといった特定の周波数では音が大きく、それ以外の周波数の音は、かなり小さくなってしまっているようです。そう感覚的には1/5位に下っています。
たしかに秋月電子の特性表では、周波数で音圧レベルに結構な差があります。
データシートからの転載
方形波駆動の方を見ると、4KH z~5KHz、7.5KHz、10KHz、20KHzに山があり、谷の部分とは10dB以上の差があります。音の10dB は3倍です。
ここまでの結論
20KHzで駆動すれば、超指向性スピーカーが実現できるかもしれません。
つづく
またちょっと脇道に逸れてきた予感が・・・
購入品情報
Amazonでも購入できますが、一個620円です。
秋月電子で店頭購入すれば30円です。送料を入れると530円くらいかな。