サイコパス(PHYCHO‐PASS)というアニメーションの中の小道具、「ドミネーター」の音声再生機能を作ります。超音波スピーカーを試して見ます。といっても原理だけです。
超指向性スピーカー実験
とりあえず、超音波スピーカーの疑問や圧電素子への幻想がなくなった所で、超指向性スピーカーの実験を行います。
超指向性スピーカの実現方式にはAM変調方式とFM変調方式があるようです。
AM変調方式は搬送波となる40KHzと可聴周波数の1KHzを発振器の波形合成機能で振幅合成すれば確認できます。本来のFM変調は送信電力を一定にして周波数を変える(変調)するものですが、超音波スピーカの周波数特性が40KHz±1KHzと急峻な事を利用して、音の強弱で周波数を変え、超音波スピーカーを駆動すると、結果として振幅の違いを作り出すようです。音の強弱を電圧に変えると、電圧で周波数を変えることができる回路やICがあるので、それを利用しているみたいです。
FM変調方式は発振器の波形合成機能で作るのはちょっと難しいので、今回はAM変調で実験を行います。
検証環境
周波数発振器の波形発生機能を使用して、変調波形を発生して見ます。簡単に実験できるのは、AM変調方式です。中野島ロボットの周波数発生器は、PCに繋ぐと波形合成や任意波形の再生機能があります。そこで、1KHzの基準波形と40KHzの矩形波を合成した波形を作成します。
これで、超音波スピーカーを駆動し1KHz(1000Hz)の音が聞こえれば成功です。
実験開始
周波数発生器で波形をオシロスコープで確認します。
なんとなく出ていそうです。
次に超音波マイクを繋いでみます。
さあ聞こえるはず。・・・・
耳鳴りなのか良く分からない。
周波数を間違えてました。基本周波数を1KHzなら、搬送周波数が40KHzなら、40個の矩形波が必要ですが、20個しかありませんでした。
なんとなく聞こえている気がする。
電圧を10Vに上げてみます。 (* ̄0 ̄)/ オゥッ!! 聞こえる。聞こえるぞ。1KHz。
超音波マイクの波形を見てみます。それらしい。
普通のマイクの波形を見てみます。 1KHz よっしゃー
これを多数並べれば、超音波スピーカーを作る事ができます。まあ変調をAMかFMかのどっちで行うかという問題はあるのですが。
で肝心の指向性については
つづく
購入品情報
中野島ロボットが今回使っているデジタル信号発生器です。
PCと繋げば、波形合成や25MHz、20V p-pまでの任意波形を発生させることができます。
値段は少し高くなるのですが、新型ならFM変調もできるようです。
KKmoon 信号発生器 デジタル信号発生器 DDS信号発生器 デュアルチャンネル信号発生器 任意波形 周波数計 200MSa/s 25MHz (60MHz)
- 出版社/メーカー: KKmoon
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