中野島ロボット

小さなロボットの自作記事を書いています。

週刊中ロボ210 もうすぐGW Amazonフィラメントテスト

つづきに
もうすぐゴールデンウィークですが、Amazonブランドの4色シルクPLAフィラメントを購入しました。

初回
最初はPLAの標準設定で行ってみます。ディアゴスティーニの3Dプリンタ― idBox!で印刷してみます。
温度はPLAの標準設定 210℃ですが・・・失敗しました。

原因調査
フィラメントが膨らむ:ノズルから押し出された後膨らみます。改善されていません。


つるつるして定着が弱い:改善されていません。ベットから剥がれました。


フィラメント径が細い:公差の範囲ですが、平均すると1.72mmで真円ではないようです。スライサーソフトで調整可能です。

光沢:非常に良い。: 改善されています。
強度:改善されています。

調整1
フィラメント径:1.70mm フィラメントが細めなので多めに吐出さえるよう調整です。
サポート:ブリム 10mm 定着が弱いのでブリムをつけてみました。 
温度:200℃ 問題ありません。ただ溶けが大きいかも。
速度:40mm/sec 印刷は問題なさそうです。

膨らむというかダマになるので、ブリッジが苦手なようです。天井の一部に穴が開いています。

調整2
フィラメント径:1.72mm フィラメントの計測値通りの値にしてみました。これで良さそうです。
温度:190℃ 層間強度が少し落ちた気がします。取り外そうとしたらサポートが残りました。

調整3
上面の厚さを、0.6mmから0.8mm厚めにしました。0.2m
温度:195℃
サポート:3mm これくらいで良さそうです。

角度を変えると、

キラリ!

まとめ
最終的な設定は以下のようになりました。

フィラメント径:1.72mm
温度:195℃〜200℃
速度:40mm/sec
サポート:ブリム 3mm
スライサー設定:上面厚さ0.8mm 

このフィラメントはPETG並みに良く滑るので、エクストルーダーのバネをきつめにする必要があります。また、通常のPLAやPETGよりも定着は良くありませんが、ヒートベッドなしでもシワなしPITがあればブリムを少し付ければ大丈夫です。
シルクPLAは印刷直後は柔らくだまになりやすいので、冷却には注意が必要です。相当冷却を強化しないとPLAのカッチっとした仕上がりにはならないと思います。

造形物として使うには、冷却の弱いidBox!だとちょっと厳しいかもしれません。
このフィラメントは普通のPLAより冷却を強化する必要がありそうなので、最近冷却を強化したデルタ型のRostockNanoが空いたら追って確認しようと思います。
シルクPLAは強度と光沢はとても良くなりましたが、まだ特有の癖が残っています。それを理解した上で、冷却の当たっている面を使うようにして(つまり裏は無視)表面材として使うのはありな気がします。印刷したものの光沢はかなり綺麗です。

おわりに
余り使い道がないかもと言う事でピンクを使って印刷調整してみましたが、少しクセはありますが、ちゃんと印刷できるようになりました。ごらんのように色は綺麗で、光沢はすごいです。

また、初めてのAmazonブランドのフィラメントでしたが、ちゃんと使えます。
今後ば高価なカーボンフィラメントや、アルコールで表面処理できるPVBフィラメントなど、Amazonで他の材質のフィラメントも安価にお試しできるようになれば良いなぁと思います。

おしまい

Amazon情報
今回レポートしたのは4色セットのピンクです。スプールは250gになります。

実質的は200gくらいになるので、もっと欲しくなったら1Kgのこの商品かな。