中野島ロボット

小さなロボットの自作記事を書いています。

週間中ロボ122 俺のラズパイ遅すぎる! 解決!

まとめ
今回はRPi4の性能について計測した結果を見てみます。果たしてちょっと古いPCくらいの性能があるのかどうか

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気になるOC性能は
64ビットのRaspberry Pi OSをオーバークロックしたときの Unix Bench の結果を取得してまとめてみました。

32ビットNORMAL 1500MHz
1CPU System Benchmarks Index Score 284.5
4CPU System Benchmarks Index Score 759.8 

32ビットNORMAL+RAMディスク
1CPU System Benchmarks Index Score 303.6
4CPU System Benchmarks Index Score 899.4

64ビットNORMAL
1CPU System Benchmarks Index Score 428.9
4CPU System Benchmarks Index Score 1070.3

64ビットNORMAL+RAMディスク
1CPU System Benchmarks Index Score 470.2
4CPU System Benchmarks Index Score 1419.1

64ビットOC 1800MHz+RAMディスク
1CPU System Benchmarks Index Score 561.9
4CPU System Benchmarks Index Score 1615.6

64ビットOC 2000MHz +RAMディスク
1CPU System Benchmarks Index Score 591.1
4CPU System Benchmarks Index Score 1740.4

Raspberry Pi 400 と同じ1.8GHzにすれば、当初の倍くらいになります。このくらい綺麗にスコアが伸びてくると気持ちいいですね。


要は言葉の問題さ
CPUの演算性能で考えると
 Intel Atom =ローエンド ディスクトップPC

 Intel Corei3 =エントリークラス ディスクトップPC

では2倍以上の明確な差があるので、 32ビットOSで使用するRPi4の演算能力はローエンド ディスクトップPC並みで、エントリークラス ディストップPCの半分程度と考えて良さそうです。
使えないと言っている人は、エントリークラスのPCと比較し、使えると言っている人は、ローエンド のPCと比較しているようです。
紛らわしい記事が多いのが混乱の原因ですが、要は言葉の問題ですね。


さらに
64ビット化して、RAMディスクを使用し、OCすれば順当にスコアが伸びて行っています。このくらいのスコアがあれば、ハードウェアとしてのRPi4はディスクトップPCとして十分な性能があるように思えます。
それにRPi4に使用されているCPUコアのアーキテクチャが発表されたのは2015年、チップのBCM2711が発表されたのが、2016年です。5年前のローエンドPCには勝っているので、CPUの性能としては同世代のインテルのローエンドPCと同等の性能があると言うのはまんざら誇張ではないと思います。(その頃の発表記事を引用しているニュースがあるのが混乱の元のような気がします。) 


まとめ
最終的なベンチマーク取得時のRPi4の環境を記載しておきます。

CPU: Raspberry Pi Model 4B
MEM:4GB RAM
HDD: SunDisk Extream Pro 64GB
OS:Raspberry Pi OS 64ビット 2020 08 20
ベンチマーク:byte UnixBench Version 5.1.3
ケース/電源:Miuzei クリアケース 電源、ファン付き
キーボード/マウス:Logicool MK245
ディスプレイ解像度:1920☓1080

 
おわりに
ベンチマークの結果が悪くて、Raspberry Pi 4を買うのを躊躇していた人は、大丈夫です。

俺のラズパイは遅くない! 解決!
 

ただしこれだけベンチマークの数値を上げても残念ながら普通のPCとして使う時の操作感は悪いままで、まだディスクトップPCとしては使えません。RPi4の場合はOSやソフトが問題なんです。OSとソフトについては時間が解決する場合もありますが、それはまた今度。

ハードウェアとしては、64ビットOSを使えば、ディスクトップPCとして十分使えそうな気がして来ました。RPi4を使いこなすには、いい加減なネットの記事や情報に惑わされずに、自分でいろいろ試してみることが大切なようです。


おしまい
  

購入品情報
RPi4本体 は メモリ4GB版です。8GB版は同じ結果にならないようです。

microSDXC カードはこれを使用していますが、おすすめは値段がほとんど変わらない、128GBの下のクラスで十分です。

 ケースはこれ。 OC時はファンを5Vで駆動しています。 

 キーボードとマウスはこれ! ただし、RPi OS 32ビットではマウスが飛んで使えません。

”RPi4におすすめ”とかの記事もありますが、その人はほんとにコレを使ってんのか疑問です。32ビット版のOSではマウスが飛んだり、消失したりするので、まともに使えません。一方 64ビットではだいぶ安定しています。ubuntu desktopではマウス飛びは皆無なので、やはりRPi OS の32ビット版は放置されている感じです。