はじめに
ラズベリーパイとは小さなワンボードコンピュータですが、Model 4Bになってすごい演算パワーになっています。PCが無くてもこれ一つでロボットの設計から3Dプリンタでの機体の印刷、プログラム開発すべてが可能になるくらいの性能があります。
RaspberryPi Model4Bのケースについて
RPi4はワンボードコンピュータなので、ケースが付属してません。
そのままで足だけつけて使用することもできますがショートしたり、ものをぶつけたりして部品が外れると壊れてしまうので、保護のためにケースに入れる必要があります。
純正のケースは700円程で購入可能で、それ以外にも金属製のものや、ファンのついたものが沢山あります。また3Dプリンタで作ることもできます。無料の3Dモデルサイトにもラズベリーパイで検索するとたくさん登録されています。
ではなぜ?
3Dプリンタで印刷すれば良いと思っていたのですが、どうもRPi4は相当高温になるようです。3Dプリンタの手軽に使えるPLAフィラメントは60℃を超えると柔らかく溶けてきてしまうので、高温に強いPETGかABSフィラメントで作る必要があります。それにこれと行ったモデルがありませんでした。一つ印刷してみましたが、イマイチだったので落ち着いて自分で作ることにして、(そうすると時間がかかるので)とりあえずケースはAmazonで購入することにしました。
今回はファン付きの透明アクリルケースを選択しましたが、それまで経緯と途中に候補となったケースと選ばなかった理由を書いて行こうと思います。
1.アクリル透明ケース ¥2100くらい
Amazonで購入したケースを紹介します。(興味がなければ後のは見なくて良いです。)
スイッチ付きの電源と放熱のためのヒートシンクが4つと、冷却用の5Vのファンが付いたお得なセットです。綺麗にコンパクトにパッキングされて届きます。
袋から取り出すとこんな感じです。ファンの取り付けネジが一本多く入っていました。
透明で中身が見えるので、ケースを開けなくても子供に部品やその役割を説明することができます。9枚のアクリル板を組み上げて作るのでちょっとした工作も体験できます。日本語の取扱説明書がついてきます。
バラバラになってしまっても見ながら組むことができます。5Vのファンはそのまま5Vにつなぐとうるさいので、3.3Vに繋いでいます。オーバークロックしない場合は3.3Vについないで静かに回しても十分冷却できます。
透明ケースでも同じようなケースがいくつもありますが、Miuzeiのケースは加工精度が良く、綺麗に収まります。そしてゴム足が付属しているのでネジで机を傷つける心配がありません。
RPi4本体のネジ穴は使わず、アクリル板で挟み込む構造です。
一部すごく薄い部分があるので、保護シートを剥がすときに折れそうで心配でしたが、もし折れたとしてもアクリルは接着剤で綺麗につけられるし、挟み込んだり、両面テープで他の層に貼り付けてしまえば気になることはないと思います。
難点といえばヒートシンクがアクリル板の切り欠きの中に貼り付けなければならないことで、ずれてしまうと干渉してしまいます。四隅のネジを締めて完成です。
電源にはPSEマークが付いていました。
PSEとは日本で販売するACアダプターには付いていなければならない認証マークで、日本の電源に繋いでも安心なことを示しています。(まあなくても他の国の基準は満たしているし、壊れないわけではないので)
ケースだけでも購入可能
電源に手持ちがありケースとファン、ヒートシンクのセットなら、¥1200くらいで揃えることができます。
ということは電源は900円ですね。
すぐに始められるセット
もっと手軽に というなら、ケースセットに、OS書き込み済みのマイクロSDカード(32GB)と、SDカードリーダー、マイクロHDMIケーブルと変換ケーブルのセットになったものがあり、¥3700くらいです。
Class10でU3規格の32GBのマイクロSDカードには予めRaspberry Pi OSが書き込まれているので、すぐに起動することができます。普通にディスクトップとして使うなら32GBでも十分ですが、ロボット制作に使うにはちょっと容量が足りません。ちなみに、純正のHDMIケーブルは700円で、USB3.0対応のカードリーダーは 1000円くらい、32GBのマイクロSDカードは800円くらいなので、基本セットからの追増加分の1600円は妥当な値付けの気がします。カードリーダーがUSB3.0か規格の記載がないのがちょっと心配です。(Amazonでメーカに問い合わせしておきました。)
まとめ
Miuzeiは最安ではないけれど安心して購入できます。購入して2日で到着したので、そのスピードも嬉しいですね。
購入品情報 (候補者一覧)
1. Mizuei アクリルパネルケース ¥2100くらい
これは同じMiuZeiの底と裏だけが透明なアクリルで、真ん中が一体成型されたプラスチックのケースです。 組み立て易くネジが綺麗になっています。このケースを選ばなかったのは、組み立てが簡単すぎると記憶に残らないのと、側面が透明でなくなる点、そして、その部分は3Dプリンタがあるので、必要なら印刷してしまえば良いと思ったからです。
2.GeekPi ケース ¥1300くらい
40mmの冷却ファンが付属するケースです。トップカバーが外せます。また色違いで透明もあります。
40mmのファンは必要ないだろうと言うことと、ケースに厚みがあるので購入には至りませんでした。
3. ファンレス金属ケース ¥2000くらい
金属ケースもいろいろありますが、これは拡張基盤が取り付けられるケースです。
発熱の問題はUSB3.0だったりするのと持ち歩きにはコネクタむき出しってのもちょっとなんなんで、購入には至りませんでした。拡張基盤を付けて実験するとき基盤むき出しか、ケースを3Dプリンタで作っちゃうんでしょうね。
4.アルミアーマーケース ¥1800くらい
これは好きな色が選べます 。基盤が横からはむき出しなので、持ち出すには外装が必要です。ケースと言うよりヒートシンクですね。
レビューを見て冷却性能に少し不安を感じたからでした。ー15℃程度の冷却性能だそうですが、うちの場合は真夏の室内で空調が無くてもフルパワーで動作ささせるには、ー25℃くらいの冷却性能が必要です。
5.アルミケース ¥2200くらい
アルミケースにするならファンレスにしたい。これくらいあると、ファンレスでも冷却できそうです。
中を見るとCPUとメモリを冷やすバンプ(出っ張り)がありますが、RPi4の一番熱くなるのはそこではないんだな。
これからもいろいろなケースが発売されると思います。あれこれ考えてケースを選ぶのも楽しみですね。