中野島ロボット

小さなロボットの自作記事を書いています。

週刊中ロボ94 4日でできる! 二足歩行ロボット Day1 部品購入 その2

3Dプリンタで作る吉野式二足歩行ロボット「ArduiroidOne」の作り方を4週に分けて公開して行きます。

  

つづいて
二足歩行ロボット「ArduiroidOne」の電気部品を購入して行きます。

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5.コントローラー
ロボット専用のコントローラもありますが、入手が容易で安価なArduino Nano Every 、Arduino Nano(old)、Arduino Nano(old) V3 クローン、Pololu Mini Maestro が利用できます。

 

Arduino Nano Every  1500円くらい
2019年5月に発売された Arduino Nano Everyは、まだ日本のAmazonでは購入できませんが、秋月電子とスイッチサイエンスからは購入可能になりました。開発環境が安定するまではもう少し時間がかかるかもしれません。

 

Arduino Nano(old)正規品 2800円くらい
Arduino Nano正規品を買うと、電気部品代が倍近くになってしまいますが、保証が必要な人や安心が欲しい場合は正規品を購入しましょう。会社や学校等でまとめて作る場合は必ず正規品を購入して下さい。
Arduino NanoはAmazonでも秋葉原でも購入可能ですが、より安価な Arduino Nano Everyに変わって行くものと思います。

 

Arduino Nano (old) V3 クローン 300円~
いわゆるArduino Nanoの互換品でクローンです。安いものでは、300円程度で購入できます。個人で利用するにはこれで十分です。壊すことも想定して、まとめて購入しても良いと思います。Arduino は設計情報が公開されているので、違法なものではありません。

 

Pololu Mini Maestro 12  4000円くらい
ちょっと高くなりますが、半田付けが苦手な人や、プログラミングに自信がなくても、とりあえず機体だけ作って二足歩行ロボットを歩かせて遊ぶことができます。コントロールするためのプログラムをダウンロードしてインストールすれば、機体が完成したらすぐに動かすことができます。
二足歩行以外に音をならしたり、LEDを付けたりすることは可能ですが、色々なセンサを追加したり、複雑なプログラムを組んだりはできません。

 

中ロボのお勧め
 電子工作が初めてなら → Pololu Minimaestro 12 を選択して下さい。

 半田付けができるなら →  Arduino Nano(Old)を選択して下さい。

  

6.電池フォルダ 単4×4角型 150円~400円
このタイプは入手しずらいのですが、ArduiroidOneの形状のためには、どうしても単4×4本の角型タイプの電池ボックスが必要です。
コントローラーを本体に内蔵して、電池をバックパック方式にしても良いのですが、コントローラーやセンサーの取付等の改造がしやすい様に、電池を内蔵するように造形しています。また、一番重い電池が「腹にすわる」事で重心が安定し、腰を左右に傾ける事で、重心移動をしやすくなります。
秋月電子にもスイッチサイエンスにも無く、秋葉原ではマルツ(通販ではマルツオンライン)で購入できます。150円程度ですが、AMAZONで買うと少し割高になります。
(秋月電子さんに要望を出してみたんですが、まだラインナップされないようです。)

 

7.巻取り式USB ケーブル Mini-B 110円~600円
PCとマイコンボードを接続するための、Mini-B端子の巻取り式USBケーブルです。(Arduino Nano Everyの場合は、Mini-C になります。)
太いケーブルだとロボットの動きが制限されるため、できるだけ細いUSBケーブルを探して下さい。最近Mini-B端子のケーブルはあまり見かけなくなりましたが、大きな100円ショップなら、まだ置いてあります。

 

8.電解コンデンサ 1000μF 6.3V 120円
サーボモータに電流を安定して供給させるために必要なコンデンサです。導電性高分子アルミ個体電解コンデンサの1000μF 6.3V を使用しています。

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入手が難しければ、容量が470uF以上で16V の電解コンデンサでOKです。 

 

ここまで
二足歩行ロボット「ArduiroidOne」の制作に必須の部品です。ここからはオプションです。

 

9.距離センサ
二足歩行には必要ありませんが、なにか反応してくれないと寂しいのでセンサを付けてみます。二つのうちどちらかを選択して下さい。

9.1 シャープ測距モジュール GP2Y0A21YK 450円~1000円
ロボットの目としての役割として、赤外線式の距離センサーを使います。

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Arduino であれば、超音波センサーも簡単に使用できますが、単純に電圧を読み取るだけで良いアナログ式の赤外線センサーを使用します。
 

9.2 超音波センサー US-015 500円
赤外線の測距モジュールは入手が困難な場合は、超音波センサーを使用します。超音波センサーとしてはより安価なHC-SR04もありますが、ロットによって動作が不安定なものがあるようなので、動作が安定して消費電力の少ないUS-015を使用します。秋葉原では秋月電子で購入可能です。

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10.圧電スピーカー13mm リードタイプ 40円 秋月電子
二足歩行には必要ありませんが、ロボットの起動時や終了時、異常を知らせるためにロボットから音を出したいときに使用します。

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11.LED  30円
二足歩行には必要ありませんが、ロボットの状態を表現するために5mm径のLEDを使います。LEDの色は適当に自分の好きな色を選んで下さい。
コントローラにArduino Nano Everyを選択した場合は、多色タイプのLEDやマイコン内臓タイプのLEDを使って、にぎやかにする事もできます。 

 

12.抵抗

・1KΩ 2本 10円~
必要なのは2本ですが、よく使う値なので100本入りの袋で購入しています。

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・抵抗 10KΩ 1本 10円~
超音波センサを使用するのに必要なのは1本ですが、100本入りの袋で購入しています。 

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ここからは、AMAZONよりも秋葉原の秋月電子やマルツの方が入手しやすい一般的な配線部品です。

 

13.配線材料 

・秋月電子 ユニバーサル基板 Dタイプ 片面 1枚 30円

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 47mm×36mm 板厚1.6mm 2.54ピッチ で、丁度ロボットの背中に収まるサイズの基盤です。なければ同じ大きさに切って穴を開けて使います。

Pololu Mini Maestro の場合は、変換アダプターを3Dプリンタで印刷して使用します。

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・細ピンヘッダアソート(10本入り)  350円 3体分です。
ユニバーサル基板から、サーボモータやセンサーに配線する為に使用します。

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・分割ピンソケット1x42 (42P) 80円
Arduino Nano Every / Nano(Old)をユニバーサル基板に取り付けるためのソケットです。

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Arduino Nanoを基板に直接半田付けする場合はソケットは必要ありません。 

 

・電源スイッチ 30円
2.54ピッチの電源スイッチです。

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 要は電源を入り切りできれば良いので、電池ボックスとの間にスイッチが入ればなんでもOKです。最悪スイッチをつけなくても電池を一本抜くとか、コネクタを外すとかしてもOKです。

  

・柔らかいケーブル 100円位
センサーや頭部との接続に使用する柔らかいケーブルで、スリムロボットケーブル[KRT AWG28x4C 3m] 4芯がお勧めですが、入手が難しければ、細い二芯のステレオマイクケーブルでも良いでしょう。100円/m 位で購入できます。

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・スズメッキ線(0.6mm 50cm) 10mで210円
ユニバーサル基板の配線に使用します。

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・耐熱電子ワイヤー 1m×10色 導体外径0.36mm(AWG28相当) 320円 少々

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・デュポン2550コネクタ
マイコンボードと電池ボックスやセンサーをつなぐコネクタです。直接半田付けする場合は必要ありません。 

・ハウジング 2P ×2 20円  電源、電解コンデンサ用です。 akizukidenshi.com

・ハウジング 3P ×2 20円  LED、センサ用です 

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・ケーブル用コネクタ(10個入り) 50円

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その他

配線を綺麗に整理するためのスパイラルチューブや、タイラップ、絶縁テープなどが必要となりますが、手持ちの紐やネジりっこなどで代用可能です。

 

まとめ
選択するコントローラやオプションのセンサ構成、手持ちの配線材料によって変わってきますが、Arduino Nanoに互換品を使えば1000~3000円程度で揃えられると思います。 Pololuの Mini Maestro を使う場合で5000~6000円程になると思います。機械部品と合わせて一万円程で部品が揃います。
これでDay1は終わりです。購入する部品は、部品点数も少なくサイズも小さいので、二足歩行ロボットの入門用として楽しめると思います。
このロボットを作って動かすには、机の上にA4一枚分のスペースが必要になるので、部品が届くまでに机の上を綺麗にしておきましょう。

 

つづく