中野島ロボット

小さなロボットの自作記事を書いています。

週刊中ロボ 06 赤外線サーモグラフィー 完成!

はじめに 赤外線サーモグラフィーの完成品のケースを印刷し、ソフトウェアをつくりました。
画像
赤外線なので、当然真っ暗闇でも物体を見ることができます。
画像
画像
・ケースを作る 最終的にはケースは衝撃に強いPETGフィラメントで作る予定ですが、フィラメントをPETGに変えた時に印刷するので、とりあえずり強化PLAのままとします。
画像
補足: PETGフィラメントで壁厚を1.5mmにするとかなり丈夫なものとなる。 ただし、PLAに比べれば柔らかいとは言え、1.5mmの厚さにするとPETGは硬く、素材が滑るのでカッター等の刃物が滑るので穴とかは開けにくい。 (やすり掛けは普通にできます。) 薄いペットボトルをカッターで切った事があればその何倍も厚いので、困難さが判ると思います。 (ここによるとペットボトルの厚みは平均的に0.4mmくらいらしい。) 最終的に紐釣り用の穴と、赤外線センサを保護するカバーを作りました。
画像
・ソフトウェアを作る  ソフトウェアは色々なサンプルスケッチがあるので、それらを参考に組み合わせると赤外線サーモグラフィーが 出来てしまう。 ただ、Arduino Nanoは、補間処理を行うとメモリが足りなくなるので、ソフトウェア的には色々考える必要がある。 例えば、センサの8×8の画素を4倍の32×32にすると、8ビットに落としても1024バイト=1KバイトのRAMが必要となり、スケッチが動作しなかったです。 そのため、赤外線サーモグラフィーのサンプルは、速くてメモリを多く搭載した WSROOM02 等やARMを搭載したコントローラが使われていました。手元にこれらの部品もあるのですが、ロボット等との関係もあるのでコントローラは当面Arduino Nanoで行く事にしました。 Arduino NanoのRAMは2KByteなので、3倍の24×24が限界ですが、液晶のサイズが128画素なので、128/3=5.3333となり、割り切れないので5画素分とすると24*5=120となり、端に4画素の枠を作る必要が出てきます。 全画素温度表示した場合の収まりも悪いので、当面は16×16の二倍表示とします。
画像
三つのスイッチは、シャッターボタンとモード変更、温度変更に割り当てました。 シャッターを押すと、EEPROMに画像を保存します。 この液晶でゲームを作ろうとしているネットの記事を見て購入したのですが、そもそもこの液晶ではすべての画素を描画更新するのに0.6秒程かかるので、フルグラフィックのゲームなんてものは難しいはず。 ブロック崩しテトリスと言った、一部の画面しか更新しないような作りのゲームならできるようですが、この液晶はサンプルのままだと描画が遅いので何とかする必要がある。 アイデアとしては、SPIの速度を倍にするとか、Adafruitのライブラリを使わないで実装するなどが考えられますが、スケッチが複雑になってしまうとこのブログの基本方針(中学生でもつくれる)と反するので、まずは基本の部分を作って公開し、上記の課題は後々バージョンアップで対応することにします。 おわりに 完成したので、これからThingiversにモデルを公開する準備をはじめます。 で、肝心の赤外線カメラでエアフローが見えるかといった実験は・・・・次回にしたいと思います。 (結果は厳しめです。) 購入品情報 お金があるなら完成品を買ってしまった方が早くて良いかもしれませんね。