中野島ロボット

小さなロボットの自作記事を書いています。

6日でできる! 吉野式ロボット Day2 下半身の作成

はじめに

下半身の作成は二足歩行ロボットのかなめとなります。

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まずは部品を切り出し、穴を開けた後に組み上げて行きます。

1. 5mmプラ角棒からサーボマウントを切り出します。

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 腰用に13mmを2本

 胸用に13mmを1本

 膝用に26mmを4本

 胸用に38mmを1本

 背中用に38mmを2本

切り出した後図面に合わせて穴あけを行います。

 

2.25mmのエコアングルから、腰と足首を切り出します。

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エコアングルはすごく硬いので、プラスチック用のノコギリかPカッターで削り出します。 切りしろを考えて28mmに線を入れて、幅27mmの同じ大きさの部品を4枚切り出します。 図面に合わせて穴あけを行います。

ヒント1 綺麗な穴をあけるには  エコアングルは硬いので、最初から2.0mmの穴を開けようとせずに、最初は1.5mmのドリルで穴を空け、2.0mmに穴を広げると綺麗で正確な穴開けができます。

ヒント2 エコアングルや角棒を綺麗に切るには  エコアングルと角棒の素材はPS(ポリスチレン)で発泡スチロールと同じです。  比較的低い温度でも柔らかくなるので、発泡スチロールカッターカッターを使って切り出しても良いと思います。  (!)200℃くらいに熱くなるので、火傷や火事には注意して下さい。

 

3. サーボホーン(ももとすね)の組み立て
サーボモータのホーンに、ミニ四駆のFRPマルチ補強プレート(ショート)をM2×4mm皿タップネジで組付けて、サーボアームとします。

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FRPマルチ補強プレートの広い方がサーボモーター側になるようにして、同じものを四個作成します。

4.ふくらはぎと裏ももの組み立て

ユニバーサルジョイントの細くて長い方を1mm程ネジ側を短くしておきます。

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太い方と、細い方がペアになるようにユニバーサルジョイント付属のネジ棒(M2×13mm)で組み立てます。 ユニバーサルジョイントは、もも用と二本とふくらはぎ用二本の計4本組み立てますが、ネジ棒が足りないので、M2ネジを切るか、一番長いネジ棒から切り出します。

 

5.膝の組み立て
SG-90を4つ使い、膝を組み立てます。

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SG-90の付属のビスで、プラ棒(長)を膝側で固定します。 SG-90のストッパが正面に来た位置で、ミニ四駆の部品を組付けたサーボホーンをサーボモーターに固定します。 M2×20mmを4本使って、ユニバーサルジョイントをSG-90に取り付けます。 ユニバーサルジョイントの太い方がサーボモーター側で、文字の書いている方が内側になるようにしてM2ネジで固定します。

6.足首組み立て
足首にユニバーサルジョイントとサーボ―アームを取り付けます。

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足首を挟み込むように、ユニバーサルジョイントとサーボアームを取り付けて行きます。 ユニバーサルジョイントは、FRPマルチ補強プレート(ショート)に付属のM2×10mmネジとナットで固定します。

内側から  M2×10mmネジ→足首→ユニバーサルジョイント(細い方)→M2ナット の順で固定します。

ユニバーサルジョイントが回転するため、M2ナットは強く締めます。

サーボアームは滑りをよくする為のM2ワッシャーで挟んで固定します。

内側から

 M2×10mmネジ→M2ワッシャ→サーボアーム→M2ワッシャ→足首→M2ナイロンナット

の順で固定します。 ここは回転するため、余りきつく締める必要はありません。

(!)M2ナイロンナットが入手できない場合は、M2ナットをダブルナットがけします。

 

7. 股の組み立て
股と足を繋いで下半身を完成させます。

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平行リンクの後ろ側の組み立て 股にFRPマルチ補強プレートセット付属の6mmアルミスペーサーを挟んで、腰のエコアングルをユニバーサルジョイント付属のネジ棒(M2×25mm)を通し、高さ調整の

 M2ナット→ユニバーサルジョイント(細い方)→M2ナット

の順に固定します。

平行リンクの前側の組み立て 股にFRPマルチ補強プレートセット付属の6mmアルミスペーサーを挟んで、ユニバーサルジョイント付属のネジ棒(M2×25mm)を通し、サーボアームをナイロンナットで固定します。

サーボアームはアームの左右に滑りをよくする為のM2ワッシャーをかませて固定します。

内側から

 M2ワッシャ→サーボアーム→M2ワッシャ→M2ナイロンナット

の順で固定します。 ここは回転するため、余りきつく締める必要はありません。 (!)M2ナイロンナットが入手できない場合は、M2ナットをダブルナットがけします。

 

8.腰の組み立て
腰用のSG-90サーボモータを、プラ棒(短)で固定します。

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SG-90の付属のビスで、、プラ棒(短)を固定します。 プラ棒(短)を4mm皿ネジで腰に固定します。

解説 SG-90を5個と、ミニ四駆の部品、ユニバーサルジョイントを使った、平行リンク機構のロボットの脚部を作ります。 特に重要なのは足首と腰の平行リンクの穴位置と膝のモーターマウントの穴位置で、硬い5mm角棒とエコアングルに正確に穴を開けることができるかです。 これが狂うと、平行リンクが平行にならなくなり、ロボットの調整が難しくなります。 柔らかい素材でドリルの穴開けようの冶具を作るか、何個か作って出来の良いものをガイドにして、穴位置をポンチ等でマーキングし、正確な位置に穴を開けるよう頑張ってみて下さい。

部品の材料に余裕があるので、何個か余分に作って出来の良いものを使って組み上げても良いと思います。

 

おわりに
SG-90を5個使った、吉野式ロボットの下半身の作成方法でした。 恐竜ロボットや鳥ロボットなどで上半身がいらないのであれば、これに電池ボックスとコントローラーを乗せれば二足歩行ロボットができあがります。 次回はロボットの上半身を作ります。

 

用語集
ダブルナット:二つのナットを逆方向に回して嚙合わせることで、ねじが緩まないよう固定する方法。ネジが対象を締め付ける力を調整することができる。

 

購入品情報

M2ナットを締める時に使用する4mmと4.5mmとボックスドライバを別に購入しましたが、これも良さそうです。

100円均一の発泡スチロールカッターを使用していますが、パワーが弱く、スイッチが押しにくいのでこれも良さそうです。