中野島ロボット

小さなロボットの自作記事を書いています。

idbox!からRostockを作る Day8 印刷設定(スライサーソフトの設定)

はじめに 今日はデルタ型3Dプリンターのスライサーソフトの設定を行います。 1.スライサーソフトの設定 RostockNanoは、idbox!と同じスライサーソフトのRepetier-Hostを使用します。 デルタ型3Dプリンターもidbox!も同じReprap系なので、基本的な設定は同じですが、ベッドの形状が違うのでそこを修正します。 ・Repetier-Hostを起動し、プリンタ設定を開き名称を RostockNanoとします。 接続設定で、COMポートを指定し、ボーレートを25000となっていることを確認し、適用を押します。
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・Repetier-Hostのエリア設定で、idbox!とはベッドの構造が違うので、Printer Type を Rostockプリンタ(サーキュラプリントシェイプ)に変更します。 原点Zとプリント高さは揃えて、130としておきます。最終的には調整するのですが、ヘッドが下がり過ぎて、ベッドとぶつかってしまわないように実際より低めに設定しておきます。 Rostockの場合は、エンドストップのある垂直ロッドの上が原点なので、ここをこの高さとして設定し、ゼロ位置がちょうどベットの位置になるように調整します。 注意! プリント半径は仮置きで50mm にしておきます。 このプリンタの印刷範囲は直径120㎜までなので、半径は60㎜に設定するのが正しいのですが、Repetier-Host のマニュアル操作は四角形で判定してしまうので、直径120㎜を超えた位置にヘッドを動かすことができ、暴走してしまいます。 半径50㎜のままでも、Repetier-Hostの印刷時操作で直径120㎜のものちゃんと印刷できますので安心して下さい。(位置は限定されますが14cmくらいの長さまで印刷できます。)
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適用を押すとRepetier-host の3Dビュー表示が、idbox!の四角から丸のベッドに変われば設定変更完了です
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2. プリンタとの接続 Repetier-host から3Dプリンターに接続します。 接続したログが異常にならなければ正常です。
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3.温度センサの確認 ACアダプターを接続し3Dプリンタに電源を供給します。 電源が供給されると、ヘッドの冷却ファンが回れば正常です。 ヘッドの温度が、室温付近になっていれば、温度センサは正常です。
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4.ホーム位置の確認 ベッドの保護の為に、段ボールかコルクなどを置いておきます。これは接続が間違っていた場合に垂直キャリッジが逆に動いて、ヘッドがベッドにぶつかって壊れないようにするためです。 Repetier-Hostホームボタン(家の形)を押すと、三本の垂直キャリッジが順番に上昇して行き、エンドストップまで動いて停止すれば正常です。 X,Yがゼロ、Zが130になれば、正常です。 ・垂直キャリッジが逆に動くようなら、モーターの接続を確認して下さい。 ・エンドストップでモーターが止まらない場合は、エンドストップの接続を確認してみて下さい。 通常なら一度一番上まで上がって、少し下がって止まります。 (安全機構があるので、ぶつかってもしばらくすると停止します) ・どの軸も全く動かない場合は、モーターの接続と電源を確認して下さい。
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5.軸の移動の確認 Repetier-Hostの各軸を押してみて、ヘッドが押した通りに動くことを確認してみて下さい。 6.ホットエンドの昇温確認 ホットエンドを180℃まで昇温させます。昇温すれば正常です。
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7.エクストルーダーの確認 ホットエンドが170℃以上になったら、Repetier-Hostでエクストルーダーが回るかまわしてみます。 OKなら、PLAフィラメントを100mmを五回押し、ロードして行きます。 フィラメントがヘッドから出てくれば、エクストルーダーの動作確認はOKです。 逆に回っているようなら、コネクタの接続を逆にします。 8.ファンの確認 Repetier-Hostの冷却ファンのボタンを押し、冷却ファンが回転することを確認します。 次回 ファームウェアの中のZ軸の高さと、Repetier-Host の設定の高さを130mmから、大きくして行き、丁度ヘッドとベッドがゼロ位置で軽く接触するように調整し、三つの軸の高さを揃えることができれば、印刷可能となります。 しかしRostockの調整にはコツがあるので、次回はその調整をして行きます。 (Repetier-Hostの設定は、Day4で一度経験しているので簡単ですね。) メモ  ・スライサーソフトは、Repetier-Hostを使用する。  ・大きな設定の違いはベッドの構造とZ軸の設定のみ。 用語集 サーキュラプリントシェイプ:円柱状の印刷形状