はじめに
部品も揃ったので、いよいよ3Dプリンターの組み立てを始めます。
本文
Rostock型は部品点数も少なく、組み立ては2時間程で終わります。
まずは機構部品から組み立てます。
組み立てに使用する工具は、
・ダイヤモンドやすり 半丸、丸
・ドリル 6mm、3mm、2mm 1.5mmか1.7mm、リーマー
・プラスドライバー 1番、2番
・ニッパーまたはワイヤーストリッパー
・ラジオペンチ
・ハンダごてと半田 少々
・熱収縮チューブか絶縁テープ
・六角レンチ 1.5mm、2mm
・スパナ 21、8
・グリス少々
などです。
黄色:Φ6㎜垂直ロッド
緑色:PLAで印刷した部品
灰色:PETGかABSで印刷した部品
1. 成形
・3Dプリンタ-で印刷した部品の角を、ダイヤモンドやすりとドリル、リーマー等を使って成形します。
PLAは硬いので普通のやすりでは削るのが難しいので、100円均一で売っているダイヤモンドやすりを使用します。
・3Dプリンターの印刷物は樹脂を押し出したときに、うねうねし、積層痕の縞模様ができているので、ネジ穴の中などは工具を使ってならす必要があります。
注意!
ネジを止める側の部品は、貫通させるとネジが止まらなくなるので、入り口のバリのみ取るようにして下さい。
具体的には、モーターマウントとエンドプーリーです。
2. ヘッドの組み立て
・12か所あるユニバーサルジョイントをM2×10mmのネジとナットで組付けます。
こすれる部分はプラスティック用のグリス(タミヤのミニ四駆用のテフロングリース等)を塗っておきます。
ネジは本締めします。
・E3D V6ホットエンドからファンを取り外し、ホットエンドマウントにM2×10㎜ネジ2本で組つけます。
ネジは本締めします。
・ホットエンドのマウントをヘッドにM3×15㎜ネジ二本で取り付けます。
ネジは本締めします。
・30㎜のファンに70cmに切った細い平行コードを半田付けします。
半田付け部分は熱収縮チューブか絶縁テープでショートしないように保護します。
取り外していたファンをホットエンドに元通りにはめ込みます。
・造形物の冷却用ファンに70cmに切った細い平行コードを半田付けし、反対側に2550 2Pのコネクタを取り付けます。
半田付け部分は熱収縮チューブか絶縁テープでショートしないように保護します。
ファンダクトにM3×10mmネジ二本で組付け後、M3×10mmネジとナットででヘッドに取り付けます。
ネジは本締めします。
3. 垂直キャリッジの組み立て
・ユニバーサルジョイントをM2×10mmのネジとナットで組付けます。
こすれる部分はプラスティック用のグリス(タミヤのミニ四駆用のテフロングリース等)を塗っておきます。
ネジは本締めします。
・垂直キャリッジに6㎜リニアベアリングを組付けます。
・リニアベアリングを幅2mmのタイラップを各二本使って固定します。
・全部で三つの垂直キャリッジを組み立てます。
4. フレームの組み立て
三角形のフレームを下から順にフレームを組み立てて行きます。
・モーターマウントに垂直ロッドを通し、次に下側ビームを取り付け、M3×15mmネジで仮止めしておきます。
・垂直キャリッジ、エンドプーリー、上側ビームの順に垂直ロッドに通します。
・すべてのネジを仮止めし、垂直キャリッジがスムーズに動く事を確認して下さい。
これでデルタ型プリンターの骨格ができ上がりました。
5.駆動機構の組み立て
・ステッピングモーターにGT2プーリーを組付け、イモネジを六角レンチで固定します。
・ステッピングモーターをモーターマウントにM3×10mmネジ二本で組み立てます。
このときモーターの配線やコネクタの向きが横向きになるようにして下さい。
・エンドプーリーに624ZZベアリングを通し、M4×15mmネジで止めます。
・GT2ベルトを通して、垂直キャリッジに止め、ベルトテンショナーに仮止めしてベルトの長さを調整します。
これを3軸について行います。
6 ロッドの組み立て
6本のロッドを垂直キャリッジとヘッドマウントのユニバーサルジョイントにM2×15mmのネジで組付けます。
PLA部品で作るロッドは脆いので、ねじ止めするときは気を使いならがら徐々に締めて行きます。
もし、ネジ穴がバカになってしまった場合は細い樹脂辺を挟むなどし、割れたりした場合は3Dプリンターペンやはんだごてを使ってもう一度樹脂を溶かして修理します。
ひびであればアクリル用の接着で直しますが、修理が難しければ、もう一回部品を印刷しましょう。
(これが3Dプリンタ-の良いところ)
一時間程で組みあがると思います。idbox!と比べたらすごく簡単ですね。
ネジはまだ仮止めのままで構いません。
(次回は電気配線を行います。)
メモ
・印刷した部品はやすりがけを行い、ドリルやリーマーを使い成形する
・PLAのねじ止めは割れないように注意する。
・組み立ては2時間ほどかかる。
・ネジはまだ仮止めのままで良い。
用語集
ユニバーサルジョイント:前後左右に動く接続構造部品で、力の向きを変えることができる。
ヒーター:ホットエンドを加熱するためのセラミックヒーター(赤いコード)
温度センサー:ホットエンドの温度を一定に保つための白金温度センサー(白いコード)