中野島ロボット

小さなロボットの自作記事を書いています。

idbox!からRostockを作る Day3 モデリングのしかた

はじめに 3Dプリンターモデリングとは 3Dプリンターは、印刷する3次元のデータの表面を樹脂で作成する機械なので、元になる3次元データが必要となり、それをソフトウェアを使って作る作業をモデリングと言います。 3次元データはフリーに使えるものがインターネット上に沢山公開されているので、ちょっと検索すれば直ぐに出てきます。テストや自分の機種にぴったりのものがあればそれをダウンロードしてきて印刷するだけでよいのですが、ロボットや機械を自分で設計した場合は、そのままでは使えないことがほとんどで、3次元データを修正したり自分で一から作成する必要があります。そのためのにソフトウェアで3次元形状を作成することをモデリングと呼び、そのソフトウェアをモデリングソフトと言い、いろいろな種類があります。 普段使っているモデリングソフトは、Windows10には標準で搭載されている3D Builderと言うソフトウェアです。 紹介している3DプリンターRostock Mini と言う機体の75%縮小版ですが、単純に縮小しただけでは合わない部分がでてくるので、部品の修正が必要となり、モデリングソフトの出番となるのです。 これはロッドと呼ぶ3Dプリンターの腕に当たる部分を強化するために新規にモデリングしているところの画像です。
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3D Builderは、Windows10には標準搭載されていて、ちょっとした箱や部品なら簡単に作ることができます。 ロボットの部品などの直線主体の簡単な3Dモデルの作成なら、十分な機能があると思います。 起動したらチュートリアルを1時間くらい試せば、大体の使い方が判るシンプルさが魅力です。 もの足りなくなったら、高機能なCADソフトに移行するのくらいで良いのではないかと思います。 なぜ75%の縮小にしたかというと、Rostock Miniでも十分大きい機体で、さすがに家に二台目として置くには大きすぎますし、75%に縮小すると印刷時間が半分で済むからなのです。またネジの太さが3/4になるので探しやすいというのもあります。例えばM4ネジはM3ネジになり、垂直ロッドは8mmから6mmのロッドやリニアベアリングが使えたりします。 RostockNanoのモデルデータについて RostockNanoのCADデータファイルは 3Dモデルサイト"からダウンロードできるようにしておきました。 https://www.thingiverse.com/thing:2768436
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Rostockにはいろいろな改造部品が作られていて、どれが正しく機能するか検証するには小さい方が印刷時間も短く早く試せます。なお、Rostock Mini はRostockを小さくした機体ですが、それをさらに小さくした機体なのでRostockNano (仮称)と呼んでいます。(これからはRostockNanoの愛称で呼んでいきます。) 元にしたRostockMiniのデータはここからダウンロードできます。 まとめ RostockNanoで作成できる物体のサイズは、Φ12cm、高さ15cmまでとなり、Idbox!より一回り小さくなります。 三角形部分で少し無理をすれば、14cmの長さのものまで印刷できます。 12cmと言えばCDやDVDと同じ直径なので、CDに乗ってはみ出さない物体で、高さが同じぐらいのものが造形できます。小さなロボットの部品や小物を作るなら十分な大きさで、大きな部品は3D Builderの分割機能で分割して印刷できるので、そんなに不便は感じません。 (実は小さいので成功してから大きな機体を作成しようと思っていましたが、75%の縮小した機体でもちゃんと3Dプリンターとして使えることが分かったのでそのまま公開することにしました。) メモ  ・モデリングとは3次元形状のデータをソフトウェアで作成すること。  ・モデリングソフトウェアから部品を修正したり、一から作成したりできる。  ・モデリングソフトウエアはいろいろあるが、最初は3DBuilderで十分です。  ・大きな部品はプラモデルみたいに分割して作る。 用語集  RostockMini:Rostock 3Dプリンターを小さくした機体  RostockNano:RostockMiniを75%に縮小した3Dプリンター  リニアベアリング:円筒形のベアリングで円柱状のロッドと組み合わせて直線動作を行う機械部品 購入品 自分がもっているのは、カーボンファイバーの0.1mmのデジタルノギスです。 0.01mmにしとけば良かったのにと時々ちょっと後悔している。 (でも、0.01mm単位で悩まなくていいから、0.1mmのノギスにしておいて正解だったのかも)